どうも、ぬる読み.blogです。
今回ぬるっと読んでいくのは、
**『コミュ障、異世界へ行く』**です。
タイトルがもう直球。
「コミュ障、異世界へ行く」。
この潔さ、好きです。
こちらとしては「私、月曜の朝礼へ行く」くらいの絶望感を感じるタイトルなんだけど、作品の中身は思ったよりずっと熱いです。
異世界転生ものといえば、だいたい転生した瞬間に顔がよくなって、能力も盛られて、神様に「すまんのう」とか言われながら便利スキルをもらって、気づけば周囲から「すごい!」「さすが!」の大合唱。
もう異世界というより、承認欲求の温泉旅館みたいな作品も多いじゃないですか。
でも、この作品はちょっと違います。
主人公のジュンペイは、たしかに異世界へ転生します。
しかも、なぜかイケメンになります。
ここまでは「はいはい、また顔面アップデートね」と思うところなんですが、問題はその先。
チート能力、ありません。
コミュ力、ありません。
パーティー、組めません。
人生、まあまあ詰んでます。
異世界に行ったら人生リセットどころか、コミュ障の設定だけしっかり引き継ぎ。
スマホの機種変更でいらない写真フォルダまで全部移行されるみたいな悲しさがあります。
でもそこがいいのよ。
『コミュ障、異世界へ行く』は、俺様最強系の爽快感というより、うまくいかない主人公が不器用に、泥臭く、少しずつ前へ進んでいく作品です。
派手なチートで世界を蹂躙する話ではなく、できないことだらけの人間が、それでも生きようとする話。
地味に見えて、そこが刺さるのよね。
あらすじ(ネタバレなし)
主人公は、ジュンペイ。
生まれながらにして重度のコミュ障だった彼は、28歳で命を落としてしまいます。
しかし目を覚ますと、そこは生前にのめり込んでいたゲームの世界。
「これはワンチャン、異世界転生で人生やり直しでは?」
と思いたいところですが、そう簡単にはいきません。
ジュンペイは召喚士として冒険を始めるものの、特別なチート能力を持っているわけではありません。
しかも、コミュ障ゆえに人と関わるのが苦手。
冒険者としてはかなり大事な「仲間を作る」という部分で、いきなり大きな壁にぶつかります。
普通の異世界ものなら、ここで美少女パーティーが自動的に寄ってきたり、ギルド受付嬢がやたら親切だったり、強いおじさんが「お前、見どころがあるな」と拾ってくれたりするものですが、ジュンペイの場合はそう甘くありません。
生活費を稼ぐために冒険へ出る。
でも、戦いはゲームのようにリセットできない。
失敗すれば命に関わる。
人とうまく話せない。
頼れるものは、自分の判断と召喚獣たち。
つまり、異世界に行ったからといって、急に人生がイージーモードになるわけではないんです。
この作品は、そんなジュンペイが不器用ながらも戦い、学び、少しずつ成長していく異世界バトルファンタジーです。
感想レビュー
まず、この作品の大きな魅力は、主人公が「最初から完成されていない」ところです。
異世界ものって、読んでいてスカッとする作品も多いですよね。
主人公が圧倒的に強くて、敵を倒して、周囲が驚いて、気づけば無双。
それはそれで気持ちいい。
仕事で理不尽なメールを受けた日の夜には、むしろそういう作品が処方薬になることもあります。
でも『コミュ障、異世界へ行く』は、そのタイプとは少し違います。
ジュンペイは最初から強くない。
チートもない。
コミュニケーションも苦手。
何もかもがうまくいくわけではない。
だからこそ、彼が一歩前に進んだときの重みがあります。
たとえば、誰かと関わること。
たとえば、戦うこと。
たとえば、自分の弱さを飲み込むこと。
どれも簡単ではないけれど、ジュンペイは少しずつ変わっていきます。
この「少しずつ」がいいのよ。
いきなり人格が変わって陽キャになるわけではない。
転生したからといって、急に会話上手になるわけでもない。
そこが妙にリアルです。
現実でもそうじゃないですか。
明日から急に「人前でハキハキ話せる私」にはならないのよ。
自己啓発本を3冊読んだところで、電話が鳴ると一瞬心臓が止まるのよ。
知らない番号からの着信なんて、もう小型の災害です。
ジュンペイのコミュ障描写には、そういう生々しさがあります。
だから、読んでいて「わかる」となる部分があるんです。
そして、バトルも思ったより泥臭い。
ゲームの世界に転生したからといって、ゲーム感覚で余裕しゃくしゃくというわけではありません。
命を賭けた戦いの怖さがあり、判断ミスの重さがあり、ジュンペイが必死に食らいついている感じがあります。
この作品の良さは、爽快感よりも「積み上げ感」です。
レベル1から、ちゃんと苦労している。
初期装備のまま森に出たら、そりゃ怖い。
パーティーも組めない。
でも、召喚獣と一緒にどうにかする。
その感じが、成長ものとしてすごく読みやすいです。
あと、ジュンペイの顔面が強い。
ここ、ぬる読み.blogとしては見逃せません。
コミュ障なのに、なぜかイケメン。
いや、転生特典として顔面だけはしっかり高性能なの何なの。
中身は「話しかけられたら脳内で強制終了」みたいな状態なのに、外見だけは人をキュンとさせる。
罪深いです。
しかも、男もキュンとさせそうなタイプのイケメンなのがまたいい。
本人に自覚がなさそうなのもポイント高いです。
無自覚イケメンほど周囲を狂わせるものはありません。
そして読者も狂う。
こちらは勝手にBLの可能性を嗅ぎ始めます。
嗅覚だけは猟犬です。
ただし、現時点で私のタイプど真ん中のイケオジはあまり出てきません。
これは残念。
非常に残念。
異世界なんだから、渋いギルドマスターとか、傷だらけの元騎士とか、口数少ない鍛冶屋のおじさまとか、いくらでも出せるじゃないの。
そこ、今後の伸びしろとして見ています。
とはいえ、イケオジ不足を差し引いても、ジュンペイの成長を見守る楽しさはかなりあります。
「俺TUEEEでスカッとしたい!」という人には、少しじれったく感じるかもしれません。
でも、弱さを抱えた主人公が、怖がりながらも前に進む物語が好きな人にはかなり合うと思います。
お気に入りメンズ紹介(ゲイ目線)
さて、ぬる読み.blog的に大事なコーナーです。
お気に入りメンズ紹介、いきましょう。
今回の推しは、やっぱり主人公のジュンペイです。
いや、正直に言うと、私はイケオジを待っていました。
待っていたの。
異世界バトルものなら、いるじゃないですか。
渋いギルド長。
片目に傷のあるベテラン冒険者。
無口だけど腕のいい鍛冶屋。
「坊主、無茶するな」とか言ってくれる、低音ボイスのおじさま。
そういう人が出てきたら、こちらはもう両手を広げて迎え入れる準備ができていました。
心の玄関にスリッパも出してありました。
でも現時点では、私のタイプど真ん中のイケオジはまだ不在。
これは寂しい。
異世界の人材配置、もう少し頑張ってほしい。
とはいえ、ジュンペイがいいんです。
まず、顔がいい。
これはシンプルに強い。
転生後のジュンペイ、かなりイケメンです。
しかも本人がそれを武器にしてグイグイ行くタイプではない。
むしろ中身はコミュ障で、自信がなくて、人付き合いが苦手。
このギャップがいいのよ。
顔面は王子。
中身は人見知り。
戦場では必死。
会話では不器用。
なんなの、このアンバランスな魅力。
もし現実にいたら、たぶん周囲の人間が勝手に深読みします。
「あの人、クールだよね」
「ミステリアスだよね」
「近寄りがたいけど、そこがいいよね」
とか言われるんだけど、本人の内心はたぶん、
「どう返事すればいいかわからない」
「今の沈黙、変じゃなかったかな」
「帰りたい」
です。
かわいい。
面倒くさいけど、かわいい。
ゲイ目線で見ると、ジュンペイは「守りたい系イケメン」でもあり、「成長を見守りたい系主人公」でもあります。
最初から完成された男ではない。
でも、だからこそ伸びしろがある。
読んでいるうちに、こちらの中の謎の保護者心がむくむく育ちます。
それに、男性キャラとの絡み方次第では、かなりBLの余地があります。
本人はコミュ障で無自覚。
でも顔がいい。
相手の男が「なんだこいつ、放っておけない」と思ってしまう。
あります。
これはあります。
こちらの妄想畑では、もう芽が出ています。
今後、渋いイケオジ冒険者か、厳しめだけど面倒見のいいギルド関係者あたりが出てきて、ジュンペイを鍛えてくれたら最高です。
「お前は弱い。だが、逃げなかった」
とか言ってほしい。
そしてジュンペイがうまく返事できずに目をそらす。
はい、ありがとうございます。
その一コマで白米三杯いけます。
今のところは、ジュンペイのイケメン力と不器用さを愛でる作品として楽しんでいます。
イケオジは今後に期待。
頼むわ異世界。
人材紹介所、仕事して。
まとめ
『コミュ障、異世界へ行く』は、チートなしで異世界に転生した主人公が、コミュ障という弱さを抱えながらも少しずつ成長していくバトルファンタジーです。
派手な無双や、圧倒的な爽快感を求める人には、少しじれったい部分があるかもしれません。
でも、そこがこの作品の魅力でもあります。
主人公が苦労する。
失敗する。
怖がる。
うまく話せない。
でも、それでも前へ進む。
その姿に、人間味があります。
おすすめしたいのは、こんな人です。
- 異世界転生ものが好き
- でも最初から最強すぎる主人公には少し飽きてきた
- 成長型主人公が好き
- コミュ障や不器用なキャラに共感しやすい
- 召喚士や召喚獣との冒険が好き
- イケメン主人公を見守りたい
- 今後のBL的可能性を勝手に嗅ぎたい
逆に、最初から無双して敵を一瞬で倒すようなスカッと系を期待すると、少し違うかもしれません。
この作品は、もっと泥臭く、じわじわ積み上げていくタイプです。
ジュンペイは、強くて完璧な主人公ではありません。
でも、だからこそ応援したくなる。
コミュ障で、人付き合いが苦手で、自信もない。
それでも、生きるために戦っていく。
その姿が、なんだか妙に刺さるんです。
そして最後最後にもう一度だけ言わせてください。
イケオジ、待ってます。
ジュンペイを導く渋いおじさま。
ジュンペイの才能を見抜く低音ボイスの男。
ジュンペイに厳しくしつつ、内心では気にかけている大人の男。
そういう存在が出てきたら、ぬる読み.blogは拍手喝采です。
今後の展開にも期待しつつ、ジュンペイの不器用な成長をぬるっと見守りたい作品です。
