『ジョウゲカンケイ』レビュー|筋肉と色気と甘やかし、これは危険な上下関係

BL

どうも、ぬる読み.blogです。

今回ぬるっと読んでいくのは、アンノウン先生のBL漫画『ジョウゲカンケイ』です。

タイトルからしてもうね、「上下関係」って言われた瞬間に、こちらの脳内で勝手に社内研修が始まるのよ。
でも安心して。これはパワポで学ぶコンプライアンス研修ではありません。
筋肉と色気と、ちょっと不器用な甘さで殴ってくるタイプの上下関係です。ありがとう、世界。

この作品、作者さんの作品傾向としてはなかなか攻めた空気感のものも多い印象なんだけど、その中でも『ジョウゲカンケイ』はかなり読みやすくて、しかもちゃんと刺さるタイプ。
絵が綺麗。身体が強い。目線が熱い。空気がむわっとしている。
もう梅雨前の湿度かしらってくらい、ページ全体がしっとりしてるのよ。

R-18要素はしっかりあります。というか、かなりあります。
なので、そこを求めている人には「はい、お待たせしました」な作品。
ただし、それだけで終わらないのがこの作品のいいところ。ノアとライアンの関係性に、ちゃんと感情の引っかかりがあるのよね。

エロ多め、でもストーリーの種もちゃんとある。
このバランス、深夜に食べるカップ麺と罪悪感くらい相性がいいです。

あらすじ(ネタバレなし)

『ジョウゲカンケイ』は、ライアンとノアというふたりの男性を中心に描かれるBL作品です。

ふたりは身体の関係を持っている間柄。
けれど、ただ甘いだけ、ただ濃いだけ、ただ肌色が多いだけ、というよりも、そこに上下関係や距離感、素直になれなさ、そして相手への執着めいた感情が絡んできます。

ライアンはノアに対して、余裕のある大人の男っぽさを見せる存在。
一方のノアは、どこか無愛想で、簡単には心の内側を見せないタイプ。
でもそのぶん、ふとした瞬間に見える表情や反応が強いのよ。
ツンとした人がちょっとだけ溶ける瞬間、あれって人類共通の栄養素じゃない?

シリーズが進むにつれて、ノアの背景や、彼が今のような雰囲気になった理由も少しずつ匂ってきます。
ここがまた気になるのよ。
「ちょっと! そこ開示して! 役所の窓口みたいに次の番号札いつ呼ばれるの!」ってなるやつ。

基本はライアンとノアの甘く濃い関係性を楽しむ作品ですが、ふたりの所属する環境や、周囲との関わりも見えてくるので、短いページ数ながら世界観に奥行きがあります。

感想レビュー

まず一言で言うなら、絵が強い。

この作品、絵の綺麗さと身体の描き方がかなり魅力です。
筋肉がね、ただの筋肉じゃないの。
「はいはい、胸板ね」じゃなくて、ちゃんとそこに生活と戦闘力とフェロモンが詰まっている感じ。
筋肉が履歴書を持って面接に来たら、即採用です。

ライアンとノアの関係は、かなり濃厚。
大人向けBLとしての見せ場はしっかりあるので、そこを期待して読む人には満足感が高いと思います。
ただ、個人的に好きなのは、濃厚なシーンそのものよりも、その前後にある感情の揺れ。

ライアンは余裕があるように見えて、ノアに対してちゃんと感情を持っている。
ノアはつんけんしているようで、ライアンを拒みきれない。
この「拒んでるようで、拒みきれてない」感じがたまらないのよ。
冷蔵庫に入れておいたプリンを「別に食べたくないし」って言いながら、夜中にスプーン持って立ってる人みたいな可愛さがある。

そして、ライアンの包容力。
これがなかなかずるい。
強そうで、陽気で、男っぽくて、でも相手をちゃんと見ている感じがある。
ノアが不器用であればあるほど、ライアンの余裕が引き立つのよね。

もちろん、作品全体としてはかなり大人向けです。
肌色多め、距離感近め、熱量高め。
「今日は爽やかな青春BLを読みたいな」という日に開くと、思ったより濃いめの煮込み料理が出てきます。
でも、その煮込みがうまいのよ。
大根に味がしみてる。筋肉にも味がしみてる。何の話?

個人的には、ノアの生い立ちや過去に関わる部分がもっと読みたいです。
今のところ、ちらっと見えるだけでもかなり気になる。
ノアがなぜああいう表情をするのか、どうして素直に甘えられないのか。
そこが掘られたら、単なる濃厚BLから一段深い作品になりそうな予感があります。

だからこそ、作者さんにはもっと描いてほしい。
こちらとしては正座して待ちます。
いや、長時間の正座は膝にくるから、途中からあぐらになるけど、気持ちは正座です。

お気に入りメンズ紹介(ゲイ目線)

今回の推しメンズは、やっぱりライアンです。

いや、ノアももちろん良いのよ。
黒髪短髪系の美しさ、無愛想さ、強さ、そして甘え下手なところ。
ノアは「近寄りがたいのに、ふとした瞬間に抱きしめたくなる」タイプ。
職場にいたら絶対に目で追うし、たぶん話しかける勇気は出ない。給湯室で水飲むふりして気配だけ確認すると思う。

でも、ゲイ目線で推すならライアン。
ライアン、いい男すぎるのよ。

まず、ラウンド髭。
これが似合う男は信用していい。
いや、現実では一応ちゃんと見極めたほうがいいけど、漫画の世界ではだいたい信じていい。
髭、体格、余裕、男くささ。
このへんのパーツが全部そろっていて、しかもノアに対して甘い。

ライアンの魅力は、ただ強いだけじゃなくて「相手を甘やかせる強さ」があるところ。
これ大事。
強い男が強いまま押すだけじゃなくて、相手の不器用さごと受け止める感じ。
その包容力に、こちらの心の中のOLが有給申請を出します。理由は「ライアン摂取のため」です。

しかも陽気さもある。
重すぎない。
でも軽くもない。
このバランスがいいのよね。
ノアの硬さを、ライアンの大人っぽい熱量が少しずつほどいていく感じが最高です。

ノア推しの人は、たぶん「守りたい」「ほぐしたい」「でも強いままでいてほしい」という複雑な感情になると思います。
ライアン推しの人は、シンプルに「その胸板で一回人生相談に乗ってくれませんか?」となります。

どちらにしても、メンズの旨味が濃い作品です。
薄味ではありません。
これは出汁ではなく、もはやデミグラス。

まとめ

『ジョウゲカンケイ』は、濃厚な大人向けBLを読みたい人にかなりおすすめの作品です。

絵が綺麗で、筋肉の描写が魅力的。
ライアンとノアの関係性も、ただ甘いだけではなく、上下関係や素直になれなさ、背景の匂わせがあって、短いながらも読みごたえがあります。

特におすすめしたいのは、こんな人です。

  • 筋肉系BLが好き
  • イケオジ、髭、包容力のある攻めが好き
  • 無愛想で甘え下手な受けが好き
  • 濃厚な大人向けBLを読みたい
  • ただのエロだけでなく、関係性の変化も楽しみたい

注意点としては、R-18要素がしっかりあること。
過激な描写が苦手な人は、試し読みや作品説明を確認してからが安心です。
逆に「今日は濃いめでお願いします」という日には、かなり刺さると思います。

個人的には、ノアの過去や生い立ち、ライアンとの関係がもっと深掘りされたら、さらに沼が深くなる予感。
作者さん、どうか続きを。
こちらはラベンダー色の毛布にくるまりながら待っています。

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